問題を明確化する
ビジネスの場面においては、しばしば不測の事態に直面します。
予定であれば問題なく終了するはずだった取引が、突然取引先がそれまでと違った事情を言い出したり、あるべき納品がなかったりというようなことが起こります。
また社内においてもスタッフ同士の連携がうまくいかずに予定通りに仕事の進行が進まなかったり、計算をしてみたらなぜか数字が合わなかったりというようなことがあったりします。
もしくは自分自身の問題として、与えられた仕事を予定どおりに進めることができなかったり、技術や提案で行き詰まりを感じてしまうこともあります。
そうした時にまず必要になるのが、現在自分が直面している問題の本質はどこにあるかということの分析です。
予定していた通りにならなかったということは、どこかに必ず問題があります。
誰かや何かのせいにするのは簡単ですが、本当にそうした自分以外のことは完全に予測できなかったかということまでしっかり考えていくべきです。
「誰か特定の人にだけ業務が偏っていた」「途中経過の連絡を怠っていた」「確認体制が不十分だった」など、解決しようと思えば事前に対処できたこともあったはずです。
問題解決力というのは「あいつのせいだ」「今回は運が悪かった」というふうに切り捨てるのではなく、事前に防ぐことは本当にできなかったかということを考え直すことから始まります。
自分に質問をする
問題を浮き彫りにするための思考方法として、自分自身への問いかけをするというやり方があります。
そのための方法として「クリティカルシンキング」と言う考え方があり、これはMBA取得のための講座でも詳しく学習することの一つです。
クリティカルシンキングは日本語では「論理的思考」もしくは「批判的思考」と言い、何らかの問題が起こったときに論理的にどの段階にどんな問題があったかということを細かく考えていきます。
その問題が発生するまでの事情や情報、外からの意見、自分自身の行動などを客観的に分析して、どこにどんな問題があったかということを考えていきます。
具体的なゴールを決める
ビジネスの場面だけでなく人生訓としてもよく言われることですが、「失敗しないことよりも、失敗したままにしておくことの方が数倍悪い」という言葉があります。
確かに失敗をすることは喜ばしいことではありませんが、失敗をしたからこそ気づける点もたくさんあります。
重要なのは失敗した場合そこからどんな改善方法があるかを考え直し、最終的にどういったことをゴールにするかという目標として掲げます。
その場合精神論や運任せで問題を丸投げするのではなく、クリティカルシンキングを用いて論理的に目指せる点はどこにあるかということをスタッフで意識を共有しながら考えていきます。